帰国子女の子供に英語力を維持させるために大切な5つの事

帰国子女の子供に英語力を維持させるために大切な5つの事

英語力

我が家では2人の子供がいますが、共に小学校に進学する前の小さな頃から約5年間、アメリカで過ごしました。

帰国子女の子供を持つ両親にとって、帰国後に気になることの1つが、子供の英語力(もしくは他の語学力)の維持ではないでしょうか。

我が家でもそのことは気に掛けてきた1つです。幸い、上の子供は帰国してから約5年後に英検1級を取得し、それなりに英語力を維持することができました。

そこで今回は、帰国子女の子供が英語力を維持するために大切なことを5つにまとめました。

滞在した時の年齢と現地で通った学校の影響

まず前提として、現地で滞在していた年齢と現地で通っていた学校の影響は非常に大きいです。

特に子供の年齢が幼い頃はその影響は大きく、例えば小学生低学年の頃に滞在していたのか、小学生中学年の頃に滞在していたのか、その差は数歳でも、非常に大きな差があります。

また当然ながら、現地の滞在時に現地校に通っていたのか、もしくは日本人学校に通っていたのかも大きな差です。

このように、子供の年齢や通ってい学校により状況はまさに千差万別とも言えるため、それぞれに合わせたサポートが必要なことは言うまでもありません。

今回は、その様な差を除いて考えた方法を紹介しています。

1.英語力は必ず衰えると理解する

まず第1に、英語力は必ず衰えることを理解しておかなければいけません。

そんなことは当然だろうと思うかも知れませんが、何もしなければ、考えている以上に非常に早く、英語力は衰えていきます。

現地に滞在していたときは何もしなくとも毎日何時間も英語環境にあったのです。それが帰国後は1日10分だとしても、その環境を作ることは容易ではないはずです。

例えば現地で1日12時間は英語環境にあったとすれば、帰国後に1日10分だけでは、その量は1/72にまで落ちてしまいます。つまり1日10分を約2カ月半続けたぐらいを、たった1日でカバーしていたと考えれば、その差の大きさが想像できるでしょうか。

帰国直後は英語がペラペラであっても、家庭で英語を話す環境に無かったり、意識的に英語に触れなければ、現地で身につけた英語力は無くなってしまいます。これは特に子供の年齢が幼ければ幼いほど顕著と言えるでしょう。

このことを頭に入れておかないと、子供の英語力が驚くほど早く衰えてしまうことにびっくりして、ややもすれば子供を叱ることにもなりかねません。

またこのことは、帰国後すぐに英語対策が必要、と言うことも示しています。

2. 本人の力だけでは無理

子供が自分の力だけで英語力を維持することは、高校生以上などある程度の年齢で無い限り無理です。

親のサポートは必ず必要です。そんなことは当然と思うかも知れません。ですが親からすると、英語力を身につけたのだから、自然と英語の本を読んだり、英語のアニメを見たりして、ある程度英語力を維持してくれるのではないかと、甘い期待もしてしまいがちです。

その様な事はありません。もちろん、自ら英語に触れる事は大切ですが、それだけではなく、継続して英語を学べる環境を親が提供する必要があります。特に帰国時の年齢が低ければ低いほどそれは必要です。

それは、帰国子女を対象とする英語学校に通わせたり、帰国子女を受け入れている小中高校を選んだりと、金銭的な負担も必要と言うことを意味します。

3. 本人の意思

またいくら親がサポートしてしも、子供自身が英語を嫌いになってしまうようでは、英語力の維持は難しいです。

親のサポートと同じく、子供も英語力を維持したいという意思が必要です。

英語が好きと言うまでにならなくとも、例えば英語学校に通うことや英語の勉強をすることが嫌にならないように、少なくとも英語が嫌いにならないようにサポートする必要はあります。

子供の意に反して過度に英語学習を進めすぎることは、避けた方が良いとも言えます。逆に、現地での友だちと将来会うときに英語が話せなければどう?など、子供が意欲的に英語を勉強出来る理由付けをしてあげる方が良いです。

4. 定期的に実力を試す機会を

英検やTOFLE、TOEICなど、英語力を試せる試験は多くあります。このような試験にチャレンジすることも英語力の維持には繋がります。

例えば英語学校に通ったりするなど、漠然と英語を勉強し続けるだけでは、モチベーションの維持が難しいことがあります。

定期的にテストにチャレンジすると、そのために「英語の勉強」をする必要が出てきます。我が家でも2人の子供はいずれも帰国直後から英検を受け始め、小学生時代に英検2級まで受験を済ませています。

ただ英検2級レベルになってくると、問題集などの「日本語」を理解する方が、小さな子供には壁になるかもしれません。また帰国直後の日本語力では、恐らく問題を読む方が難しいでしょう。

それでも英検準2級ぐらいまでは、日本語力はそれほど関係なく、英語力があれば小学生低学年でも十分に合格できるとは思います。ですので、帰国直後のまだ英語力があまり落ちていない段階からテストを受け始めて、自分の英語は使えるのだという、自信を付けさせることも重要です。

また日本に帰ってくれば、どうしても「日本の英語のテスト」で点数をとる必要が出てきます。日本での英語テスト対策としても、英検は向いていると言えるかもしれません。

5. 洋書と英語のYoutube

我が家の娘は洋書が大好きです。逆に日本語の本を読むのは少々苦手ですが。。

洋書を継続して読むことは、英語力の維持に大きな力があります。

これは、国語の勉強のために読書が重要、ということにも似ているかも知れません。「読書」そのものが、日本語や英語にかかわらず、言語の訓練には向いていると言うことです。

日本語力を上げるためには、色々な日本語の本を読むことが向いているのと同様、英語力を上げるのにも英語の本を読むことが向いているのです。

洋書を選ぶときは、できる限り本人に選ぶようにさせた方が良いです。自分が気になる分野であれば、進んで読書を続けるようになります。

また英語のYoutubeも、英語力維持には役に立ちます。Youtubeでは、英語勉強のチャンネルでは無く、本人が興味がある分野の英語の面白いチャンネルを見れば良いです。

最近そういった意味では、昔よりも英語環境を維持しやすくなったのでは無いでしょうか。

ペンギン探偵の考察

考察

こう言ってしまうとあれですが、帰国子女の英語力維持には、結局は、滞在していたときの年齢と、現地での環境の影響が一番大きいとは思います。

だからこそ、帰国後はその年齢に合わせた対応が必要です。

我が家も2人の子供の年齢差はわずか数歳ですが、やはり帰国後の英語力にはかなり大きな差が出ました。そのことは仕方が無いことと受け止めて、しっかりとサポートしてあげれば、子供にとっては一生涯にわたる大きなアドバンテージを得ることができるはずです。

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