個人が自分の信用情報を取得しようとする機会はそれほど多くないかも知れませんが、場合によっては必要になることもあります。
国内の信用情報機関では、
・JICC
・CIC
・JBA
の3つが有名で、以前はJICCについて紹介しました。今回は、その続きとして、CICについて触れます。
JICCでは、情報取得に現在・過去の「住所」が必要でしたが、CICの情報取得には、現在・過去の「電話番号」が必要となります。今回は、この電話番号が分からない場合、どの様に対処すれば良いか紹介します。
CICとは
CIC(シー・アイ・シー)は、CREDIT INFORMATION CENTERの略称で、割賦販売法および貸金業法に基づき国内で指定を受けた唯一の指定信用情報機関となっています。
元々クレジットカード会社が共同で出資して設立されたこともあり、クレジットカードを発行する各社が登録されているのを始め、消費者金融やローン会社など多くの金融機関が加盟しています。生活に関連するカード会社が加盟していることから、CICに情報が登録されているケースは多く、信用情報を取得するにはまずはCICから始める人も多いでしょう。
信用情報の取得には電話番号が必要
CICで自分の信用情報を取得する場合、申込書には「名前」、「生年月日」、「現住所」、「電話番号」、「運転免許証番号(所有している場合)」が必須となり、これまでの履歴に関しては、「電話番号」と照合して登録内容を調べることとなります。
つまり、これまでの履歴を全て知りたい場合は、「過去の電話番号」が必要となります。ただ、引っ越しが多かったり、固定電話を引かず携帯電話を使っていて何回か番号を変えていたりする場合、過去の電話番号を思い出せないことも少なくないでしょう。
その様な場合の対処方法を紹介します。
方法1. 運転免許証番号
上でも触れたとおり、運転免許を所持している場合、「運転免許証番号」でも照会することが出来ます。ただ、これは金融機関利用時にも運転免許証を使用していた場合に限るため、例えば、免許取得前に申し込みをしたクレジットカードやローンの情報は分かりません。
一方で運転免許証番号で開示できた情報には、その時に使用していた電話番号も記載されているため、まずは運転免許証番号で取得してみて電話番号が判明すれば、改めてその番号で取得してみても良いでしょう。
方法2. JICCで取得してみる
最初に触れたように、CICと並ぶ情報機関にJICCがあります。JICCの情報取得には「住所」が必要となりますが、「電話番号」は不要です。
過去の住所が分かる場合は、先ずはJICCの情報を取得してみることも選択肢となります。JICCの情報を取得すれば、その時に使用していた電話番号(自宅・携帯・勤務先)も同時に取得できます。
なお、JICCでの情報取得時に、過去の住所が分からない場合の対処方法は過去に紹介しています。
方法3. 勤務先の電話番号を試す
勤務先が長く変わっていない場合や、もしくは、過去の勤務先の電話番号が分かる場合は、勤務先の電話番号で取得してみても良いでしょう。
登録情報には勤務先情報もあり、そこにも電話番号が記載されているため、勤務先の電話番号で情報が取得できる場合もあります。
方法4. まずは分かる番号で取得してみる
過去の電話番号が分からない場合、先ずは分かる番号で取得してみるのも良いです。
例えば、あるクレジットカードの作成時に固定電話(自宅の電話など)と携帯電話を記入していたものの、現在はその時の固定電話の番号しか思い出せなかったとしたら、まずはその固定番号のみで取得してみます。
そうすると、CICで取得したそのクレジットカードの履歴に、固定番号と携帯番号が両方記載されている場合があります。つまり1つの契約に対して複数の番号が登録されている場合もあるのです。
そこで取得できた携帯電話番号で再度情報を取得してみると、その携帯番号で契約していた他の契約の情報が分かるかも知れません。
方法5. 電話会社に問い合わせる
携帯電話会社などに問い合わせることで、過去の電話番号が分かることがあります。但し現在は個人情報保護が厳しくなっているため、本人であってもなかなか過去の情報は教えてくれないようですので、あまり期待はしない方が良いでしょう。
方法6. 過去の契約書類を探す
過去に行なった契約の関係書類(契約書等)に、電話番号が書かれていることもあります。例えば、賃貸契約や保険契約などがすぐには思い当たるでしょう。
他にもインターネット契約やサブスクリプションの契約など、数々の契約をしているはずですので、1つずつ確認していけば、どこかに過去の番号が残っているものもあるかも知れません。
契約内容によってはオンラインで契約情報を確認出来る場合も多いため、確認しやすいものから確認していけば良いでしょう。
方法7. 過去の通販履歴を見てみる
JICCでも紹介しましたが、過去のネット通販の履歴を探すというのも方法も使えます。
通販の履歴はメールに残っている場合も多いため、長年同じアドレスを使っているのであれば、過去の通販サイトでの購入履歴を探してみると良いでしょう。
また各ショッピングサイトにログインしてみると、過去の購入履歴や現在の登録情報を見ることが出来ます。例えば何年も前に登録したけどもほとんど使っていない通販サイトなどであれば、過去の情報がそのまま残っていたりします。
また、複数の配送先を登録できる場合、過去の住所で登録した配送先情報が残っており、そこに過去の電話番号がある場合もあります。
方法8. 昔の学校の名簿や卒業アルバムを見てみる
卒業アルバムや学校の名簿には、その時に使っていた電話番号が記載されているものもあります。
実家の番号が記載されていることが多いかも知れませんが、卒業時の状況などによっては、過去の番号を知ることが出来るきっかけになるかも知れません。
ペンギン探偵の考察
CICで情報を取得する場合、申込書に記載できる電話番号は6個までです。そのためはっきりとした電話番号が分からず、何個も(7個以上)番号を試してみようとする場合は、手数料がたくさんかかるのではないかと思っている人がいるかも知れません。ただこの6個というのは、あくまで1度に記載できる番号の上限です。
例えばネットで開示する場合、1度手数料を払ってから開示をした後、96時間以内であれば、「再開示」ができます。「再開示」は手数料は不要です。
そのため、1度開示して情報を確認した後、希望の情報が無かったり、もしくは、新たな番号が分かった場合は、「再開示」をすることで、追加手数料を払うこと無く初回とは違う番号で情報を取得することが出来ます。
窓口で取得する場合も、機械では1度に6個の番号までしか入力できないのですが、1度申請情報を作った後にもう1度別の申請情報を作れば、追加で別の番号を調べることが出来ます。その2つの申請情報を同時に開示依頼することで、1度の手数料で7個以上の電話番号を調べることが可能です。
思い当たる電話番号が何個もある場合は、とりあえず全部の番号で開示申請をかけてみるのも良いでしょう。